最近、いろんなところで創造性、イノベーション等ということが言われています。
ふとした時に、私はそれどころか、何も前に進んでないな、停滞しているとさえ思うことがあります。
今回読んでいた「思考の整理学 外山 滋比古」の本を読んでいると、
そんな私を勇気づけるような言葉が出てきました。
そこから考えた事を書いてみようと思います。
私と同じように、停滞していると思うような子育て中のお母さんなどにも
すこし勇気を与えられるのではないかと思います。
勇気をもらった言葉
”本当の人間を育てる教育ということ自体が、創造的である。
赤ん坊にものごころをつけるなどというのは、
最高度に創造的である”
思考の整理学 外山滋比古
この文脈は、今まで知的活動の中心が記憶と再生であったが、コンピューターが出てきて、
それはコンピューターの方が圧倒的に優秀であり、記憶と再生という面の人間的価値が揺らぎ始めた、
人間が真の人間であるために必要なのは創造性だ、というところで語られている言葉です。
(ちなみにこの本は1986年初版です。
そのころから、人間とコンピューターのことは語られていたのだと少しびっくりしました。)
この言葉に私は本当に勇気をもらいました。
なぜ私が停滞していると感じたのか
私は人間らしさとは何かを2022年から考えてきました。
色々な本を読んできて出てくるキーワードとして、創造的である、
ということが多く出てきたように思います。
何か新しい発想を、何かを生み出さなければならない。イノベーションを!と声高に叫ばれている昨今です。
そうしていく中で私自身を振り返ってみると、何か生み出してきただろうか、
イノベーションというものを起こしたのだろうか、と思わずにはいられなくなります。
結果として振り返ればそのようなものは、私自身ないなと思ってしまいます。
私は現在専業主婦です。出産をしてからは、会社等に所属せずに、生活してきました。
そうしたときに、私は何も生み出していないような感覚になる事も多くあります。
世の中は何かをしよう、何かを生み出そう、等とたくさん言われています。
そうした風潮の中で、私は何もしていないような、ただただ立ち止まっているような感覚になるのです。
だからこそ、この言葉は大きく胸を打ちました。
私のやっている創造的な事を考えてみた
あの勇気をもらった言葉から、私がやっている創造的なことを思い返してみました。
1,子どもたちや旦那さんが心地よく過ごせるように、家事を行っている。
どのように導線を組めば、みんなが動きやすいか
どうすれば、みんながものが使いやすくなるか、ものが使いやすいか
どんなものご飯を作れば、栄養的にも、満足感もえられるか
などなど、いろんな状況を想像しながら、考えながら家事をしています。
2,子どもたちが幸せに過ごせるように、自分なりに考えながら、子どもたちを
育てています。
子どもが何が楽しそうなのか
子どもがどうすればその好きをもっと楽しめるのか
宿題などやらなければならない事をどうすれば、楽しく取り組めるようになるか
どのようなことが子どもたちにとって幸せなのか
などなど。いろんなことを試行錯誤しながら、子育てに取り組んでいます。
私のやり方が正しいかは分かりませんが、少なくとも、自分なりに工夫してやっている
という自負があります。
そうであれば、創造性を発揮していると言えるのかもしれません。
3,私はいろんなことに挑戦するということをしています。
その中でいろんな勉強をしたり、本を読んだり、お菓子を作ったり、刺繍をしたりしています。
働く人から見た趣味を堪能しているように思えるかもしれません。
確かにそうだと思います。大きな成果が出ているわけではありませんから。
ただその中に自分なりのいろんなことを考えたり、工夫したりしてる、
それも創造に違いないのではないかと思います。
創造性とは特別な事ではないのでは
この様に考えてみると、
私は創造性というものを、特別視していたのかもしれないということに気が付きました。
ここでまた本の引用
”人間らしく生きていくことは、人間にしかできない、という点で、すぐれて創造的、独創的である”
と書いてありました。
人間らしくとは何でしょうか。
私が思いついたのは、
人に親切にすること、優しい言葉をかける事、何かしら手を差し伸べる事、などなど
つまり、誰かのことを思い、何かを考え、何かをする事、
それは立派な創造性であるように思います。
毎日生きていて、何気ない行動が、創造的であるという、何かしら希望をもらえたような気がします。
まとめ
本書の言葉から、二つのことが分かりました。
一つ目は、私たちのような子どもを育てている人は、素晴らしく創造的な仕事であるということ。
二つ目は、人を思って、行うような行為(例えば、落ち込んでいそうな人に、優しい言葉をかける)も
それも立派な創造性であるということ
そのように思えば、何か勇気が出てくるような気がします。
まずはその身近なところからの一歩を大切にしたいなと思います。
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