アーレントとドラマ『銀河の一票』から考えるー「みんなの本当の幸せ」とは

銀河 ブログ

今回は、前回のブログで書いた、

アーレント『人間の条件』そしてドラマ『銀河の一票』

についてもう少し書いてみようともいます。

今回注目したのは、

ドラマ『銀河の一票』で何度か出てきた宮沢賢治の銀河鉄道の夜の言葉

「みんなの本当の幸せ」

です。

そこから私は色々なことを考えた果てに、次のような問いが浮かんできました。

「みんなの本当の幸せ」ってなんだろうか、ということです。

その問いの答えに辿り着くまでを書いてみようと思います。

アーレントとチームあかりの共通点

まずはじめに、私は、

アーレントの考えとチームあかりがやっていたことは共通している

と感じました。

その理由を端的にいうと、アーレントの言葉で言う「複数性」の部分です。

ドラマでの「一人ひとりの声を聞くこと」姿勢が、複数性に通じると感じました。

(詳しく知りたい方は、前回のブログを参照してください)

個人を画一化しない

そして

一人ひとりが違うと言うことを前提にその人々の声に傾ける

そうした共通点がある中で、

アーレント自身は、チームあかりのように「みんなの本当の幸せ」というようなことを

考えているのかなと問いが立ちました。

アーレントの「全体主義批判」から考える

アーレントは『全体主義の起源』を発表します。

これは、ナチス政権における反ユダヤ主義がどのように形成されたかを歴史的に辿り直す

という試みだったようです。

そして、彼女は、

「ナチス政権がイデオロギーによって人々を画一化してしまったからだ」

と考えます。それが全体主義を批判する最大の理由だったようです。

そこから、私の仮説なのですが、

アーレントは、そうした「みんなの本当の幸せ」のような

政治で一つの考えに統一するようなことは好ましく考えていなかったのではないか

と考えました。

だとすると、アーレントとチームあかりは、私が考えていたよう共通した考えではなかったのか?

じつは少し違うのではないか?

ということが私の考えに浮上してきました。

チームあかりの「みんなの本当の幸せ」の実現の方法

先ほどの問いを考えるために、まずドラマに立ち返り、

チームあかりがどのように「みんなの本当の幸せ」を作ろうとしていたのか

を振り返ってみたいと思います。

私がドラマを見ていて「ここでは」と思う部分は、

チームあかりは、よくみんなの声を聞かせてくださいと言って、

実際に自分たちの足で人々の声を聞きに行っていました。

介護施設や島などいろんなところに行きその人たちの困り事を聞いていました。

また、投票所がバリアフリー化されていないところが多いことがわかると、

自分たちの選挙のことを一時中断して、投票所のバリアフリーマップを作成を実行しました。

これらの在り方は、

「政策ありき」ではなく、「人々の声」があってそこから行動するというスタンスです。

みんな一人一人があってそこから作り上げていく

これが「みんなの本当の幸せ」につながっていく行動のように見えます。

アーレントもチームあかりも結果やはり同じ方向性

今度はアーレントの姿勢を思い出すと、実はアーレントもチームあかりと同等の考えなのではないか

と思うのです。

アーレントは、政治があらかじめ「みんなの幸せはこれだ」を決めるのではなく、

個人一人ひとりの声を公共の場で交わし社会を作り上げていくということを重視していました。

そう考えると、チームあかりが行っていた「まず声を聞く」という姿勢は、

アーレントの複数性という考え方と重なると思います。

一人一人の声をひろいあげ、そこから作り上げていく

これはどちらも同様であると私は思います。

最後に

こうして二つのものを比べていく中で、分かったことは

ある絶対的なものがあって、そこから人々を動かすのではなく、

一人ひとりがあって、そこからその人たち声をもとに作り上げていく、

与えられたものに応じるのではなく、自らのだした言葉から互いに作り上げていく

ことが大切であるなと思いました。

そして、たとえ皆で作り出しものであったとしても、「絶対というもの」はなく

常に変わり続けるものでもあると思いました。

だからこそ、常に考え続けていく姿勢というのが、大切な要素なのかもしれないと感じました。

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