前回前々回と、誤って洗濯機でカメラを洗ってしまって、いろんな思考を巡らした結果、
いろんな疑問が湧きあがり、それを一つ一つ仮説を立て、AIと考察していくということを
行ってきました。
そして今回は、ついに最後の疑問である、3、「そもそも後悔とは何であるか?」について考えてみたいと思います。
3、「そもそも後悔とは何であるか?」についての私の仮説
私が考える後悔とは何であるのかの仮説は、
後悔とは「もし、あの時ああしておけば、こんなことにはならなかったのに」
という過去の行為に対する苦々しい思いのことだと思っています。
心は過去にある状態ではないかと思います。
後悔という現象は、おそらく過去の状態を振り返ること、
そして自分がやってしまって行為に対して、改めて認識する効果と、
それによって今後こうしないようにしようというような未来への導いにも
つながる行為なのではないかと思います。
つまり
過去の行動の整理と、未来への改める行動
ということになるのかなと思います。
私の仮説についての助っ人AIによる考察
前回同様、私の仮説を助っ人AI(今回もGrok)を使用して聞いてみました。
大筋で私の言っていることが妥当であろうということを書いていました。
それを過去の論文と照らし合わせながら考察してくれましたので、
それも踏まえながら、以下引用してみようと思います。
1. 後悔とは何か?
心理学では、後悔(regret)は、
「過去の行動や選択が異なる結果をもたらしたかもしれないと考えることによって生じる、
否定的な感情」
と定義されます(Zeelenberg & Pieters, 2007)。
- 反事実的思考(Counterfactual Thinking): 後悔は、「もし~していたら」という「ありえたかもしれないシナリオ」を想像することで生じます(Roese, 1997)。自己責任の感覚: 後悔は、自分の行動や選択が結果に影響を与えたと感じる場合に特に強くなります。外部要因(例:自然災害)による損失よりも、自己のコントロール可能だった失敗に対する後悔が強い(Gilovich & Medvec, 1995)。
- 否定的感情: 後悔は、悲しみ、罪悪感、自己批判などの感情を伴い、しばしば「心が過去に囚われる」感覚をもたらします。
2. あなたの仮説の検討
あなたの仮説を以下に整理し、心理学的な視点から評価します。
仮説の概要:
- 後悔とは、「もし~していたら」という過去の行為に対する苦々しい思い。
- 心は過去にあり、過去の状態を振り返る行為。
- 後悔の効果:
- 過去の行動の整理: 自分の行動を再認識し、整理する。
- 未来への導き: 「今後こうしないようにしよう」と行動を改めるきっかけになる。
- 要するに: 過去の行動を整理し、未来を改善するためのプロセス。
心理学的な裏付け:
- 「もし~していたら」という苦々しい思い:
- これは反事実的思考そのものであり、後悔の中核的なメカニズムです。特に「上方反事実(upward counterfactuals)」(「もっと良い結果になったかもしれない」という思考)は、後悔を強く引き起こします(Roese, 1997)。
- 心は過去にある:
- 後悔は過去の出来事に焦点を当て、時間を遡るような心理状態を引き起こします。これは「時間的視点(temporal perspective)」の研究で説明され、後悔は過去の自己と現在の自己のギャップを強調します(Gilovich & Medvec, 1995)。
- あなたの「心は過去にある」という表現は、後悔が「現在の自己が過去の自己を評価する」プロセスであることを示しており、非常に適切です。
- 過去の行動の整理:
- 後悔は、過去の行動を振り返り、その意味や影響を再評価する機会を提供します。
- これは「認知再構成(cognitive restructuring)」に似ており、自分の行動パターンを理解し、整理するプロセスです(Pennebaker, 1997)。後悔は「なぜそうなったのか」を分析し、自己の行動や意思決定のプロセスを明確化する役割を持ちます。
- 未来への導き:
- 後悔は「適応的機能」を持ち、将来の行動を改善するための学習ツールとして働きます(Zeelenberg & Pieters, 2007)。次回はこうしようと考えることは、後悔がもたらす「行動修正」の効果です。
- 心理学では、後悔は「フィードバックループ」として機能し、過去の失敗から学び、未来の意思決定を向上させると考えられます。これはあなたの「今後こうしないようにしよう」という仮説と完全に一致します。
3. 補足:後悔の役割と構造
後悔は、単なる否定的感情ではなく、以下のような複雑な機能を果たします:
適応的機能:
- 学習と行動修正: 後悔は、失敗から学び、将来の意思決定を改善する動機付けになります。あなたのケースでは、違和感を無視した結果を後悔することで、「次は確認する」という行動パターンを強化できます。
- 社会的機能: 後悔は他者への影響(例:子どもの撮った写真の喪失)を考慮し、関係性を修復する動機にもなります。
構造的要素:
- 認知面: 反事実的思考により、失った可能性を想像し、価値を増幅(例:写真が「大切な思い出」として過大評価される)。
- 感情面: 罪悪感、悲しみ、自己批判など、否定的感情が伴う。
- 行動面: 後悔は、行動の振り返り(整理)と、将来の改善(導き)を促す。
助っ人AIの考察を受けて私が考えたこと
私の考えたこと以外に、重要な「感情面」について抜けていたなと思いました。
後悔している時の感情は上記にあるように「罪悪感」「悲しみ」「自己否定」という否定感情の
オンパレードになります。その渦中にある時、未来について今後どうしようということは、
全く考えられないです。とにかく「自己否定」のようなことばかりが繰り広げられ、
これとは関係ないことで失敗したとしたら、それが大したことのないことであっても、
さらに自分を傷つける材料として浮上したりします。
つまり負の連鎖のようなことが起こってしまいます。
そのような面においても、後悔している時の感情的な面の影響は凄まじい力を持っていると感じます。
そしてそれらの感情的なマイナスをある程度自分の中で消化する時間があって、
初めて未来のことが考えられるように思います。
後悔という行動の中には、過去、そして未来と流れていく気持ちの時間の流れがあるように思います。
人間は常に今という時間にいながら、時間を行き来しているのだなと改めて感じさせられます。
補足の構造的要素の認知面に書かれている、
反事実的思考により、失った可能性を想像し、価値を増幅させる
という話も非常に興味深いなと思います。そのような心理は非常に大きいですよね。
今回の私の例で言えば、SDメモリーがもしも急になくなっていたとして、
それに私が気がついていなければ、写真がなくなったという事実は変わっていないけれども、
私はどうも思わないのかも知れません。
もしかしすると、他の誰かが、洗濯機でカメラを洗って、写真をなくしてしまっても、
これほどまでに後悔しなかったかも知れません。
しかしやはり自分がやってしまった、もしもこの行動をしていれば、という
自分の行動に正すべきところがあったということで、
それをなくしてしまったことで失われたものの価値がさらに上がってることはあるように思います。
長々と書いてしまいましたが、後悔が過剰な価値を生み出していることは多分にあると思います。
まとめてみると、
後悔とは、反事象的思考によって生み出される、否定的な感情である。
そして過去の整理を行い、また未来への改善のためのプロセスとも言える。
そして、時には、後悔で失った可能性に価値を増幅させる可能性がありものである。
と言えるのではないかと思います。
そこから、後悔することがあったとして、否定的な感情が生まれ、
それをしっかりと感じたら、その後は、そこからどうすればいいのかと
いう未来に向けての行動が必要なのだろうと感じました。
一連のことを考えてみて、心というか思考というか、それらは時間を行き来しながら、
物事考え、そして行動に移しているのだということがわかりました。
瞬時に時間軸を行き来すると知り得たことも非常に面白いなと思いました。
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