私の仮説”No1だからこその悩み”と『私はいま自由なの? 男女平等世界一の国ノルウェー』から考えた事

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先日に引き続き、働く事、主婦の生き方を考えていました。

そこでふとよぎったのが、北欧の国でした。

北欧の女性の活躍、共働きで男性も育児に参加など、日本からすればうらやましい状態をよく聞きます。

私自身もいいなと思ったりしていたのですが、別のことも頭によぎりました。

「もしかしたら、うらやましいなと思うような国でも、何かしら悩みや問題があるのではないだろうか」

です。

今回はそんな私の仮説から、本を読んで感じた事、自分が出来る事は何だろうか

ということを書いてみました。

私が考えた、No1の悩みや問題点は、

ナンバーワンであるからこその悩みは何だろうかと考えてみました。

例えば、

共働きである事がスタンダートとなり、それでなければならないという精神状態にならないだろうか、

共働きをしたくても何らかの要因でできない人は、その事に苦しさを感じたりはしないだろうか、

世界の一位で、働きやすい環境を設定されているのに、

不満等を抱える事はぜいたくな悩みだと非難されることはないのだろうか

というようなことです。

そんな時に出会ったのが、

私はいま自由なの? 男女平等世界一の国ノルウェー

リン スタルスベルグ (著), 枇谷 玲子 (翻訳)が直面した現実

リン スタルスベルグ (著),枇谷 玲子 (翻訳)

という本です。

日本で翻訳されて出版されたのは2021年となってましたが、

この本が書かれたのは2014年ごろだと思います。

だから、書かれてからおよそ10年も経っているので、

ノルウェーの状況も大きく変わっているかもしれません。

実際読んでみると、男女平等世界一と言われる2014年位のノルウェーの女性達も

悩んでいるということが分かりました。

日本の一部では、北欧の生活や国のあり方などに憧れている傾向があり、

問題などないような感覚になってしまいがちです。

しかしながら、やはり世界一であっても、もしかしたら、世界一だからこその悩みがある

ということに目を向ける必要があるなと思います。

更に、日本でも、同じような問題、悩みが生じるのではないのかということを思いながら、

この本を読み進めました。

ノルウェーの女性が悩んでいたこと

本書にかれていた、ノルウェーの女性の声として

私が気になった部分をいくつかあげていくと、

こんなに待遇が良いのに(保育園の整備などなど)働かない人にとってはとても肩身が狭い
実質働けてもパートタイマーであるという現実
男性側の仕事が優先されている現実
子ども、家庭を放棄しながら仕事をしているのではないかというジレンマ
働かなければ、高額な税金を払うことができにという現実

というようなことでした。

正直、これは既に日本でも多くの女性が感じている部分ではないかと思います。

これらを自分なりにカテゴリーしてみると、3つに分けられると思います。

1,女性ゆえにそう思ちゃう心の問題

2,世界のランキングNo1にあるがゆえの問題

3,社会構造の問題

と分類できるように思います。

1,女性ゆえにそう思ちゃう心の問題

私がビックリしたのは、男女平等の最先端の国ノルウェーでさえも、

子育て、家庭を放棄して仕事をしているのではというジレンマを抱えている事に

少しビックリしました。

というのも、この考えは、女性は子育て、家庭をしっかりと見なければと思う心理があるから

感じる事ではないかと思ったからです。

私の勝手な感覚ではありますが、男女平等である環境の私のイメージは、

それぞれ自分が得意だったり好きだったりする家事育児を分担しながら、

尚且つ仕事も自分がやりたい形態でしているというようなイメージでした。

自分たちの家族が形態をカスタマイズしていくというような考えかなと思っていたのです。

しかし、そうではなくて、女性が子育て、家庭もしっかりと見たいというジレンマを持つような、

社会環境があるということは、例え世界一の国であっても、あるのだということがわかりました。

それと、女性で自分の子供を自分でしっかりと見たいというそのような気持ちは、

消えていかないのかもしれないとも思いました。

なぜなら、一部の女性に限定されるかもしれませんが、女性は妊娠出産を通して、

子どもへの強い感情を抱くように思うからです。

私自身子どものことを、夫さん以上にいろいろと見ていると感じています。

子どもの健康状態、学習やしつけなどなどです。

それはもう癖みたいなものなのかなとも思います。

赤ちゃんがお腹の中にきてくれた時から、赤ちゃんの健康は常に気になってるし、

生まれてからも、この赤ちゃんのあれこれを気にしながら過ごしてきました。

子どもが赤ちゃんの時に、夜中に突然私は目覚めて、子どもがちゃん息をしているだろうか

と目覚めた事も何度もあります。

それと比較すれば、少なくともうちの夫さんが赤ちゃんの健康状態を私程気にして

過ごしてはなかったと思います。

この一例に過ぎないですが、このように子どもと日々過ごしてきたら、癖のようになって、

子どもや家庭を自分自身で見たい、もしくは見なくてはというような感情が湧きやすくなる

ということはあるのかもしれないなと思いました。

言葉を選ばずにいうと、子どもを意識せざる負えない環境、状況であるということに

なるのではないかと思います。

だからいいとか、悪いとかではなく、どうしてもそういう感覚になる人が

一定数はいるのではないかということ。

そこからどのように考えていくかは人それぞれなのだろうと思います。

世界のランキングNo1にあるがゆえの問題

北欧では共働きが出来るように、保育園などは充実しているようです。

保育園が充実していれば、子どもを預けて仕事ができる、それは素晴らしい事ですし、

ありがたい事です。

ですが、そのように充実しているからこそ、

世界一環境は整っているのに、どうして働かないのかという議論がおこる事があるようです。

ノルウェーの女性の禁句として「母親業とフルタイムの仕事の両立は難しい」ということがあるそうです。

両立しなければならない、両立できるのが当たり前という感じがします。

これは世界第一だからこその問題のようにも思います。

これだけしているのだから、これだけいろんなことがそろっているのだから、

世界No1環境がいいのだから、という部分にフォーカスされ、実際の人がどうであるか、

どう感じているかという部分はなおざりな気もします。

 

少し話が逸れてしまいますが、本書でも書かれていましたが、

こうした保育園などのケア労働に関する賃金はとても低いそうです。

いま日本でも問題になっていますが、世界全体がそのような風潮があるということを改めて知りました。

ケア労働は、資本社会の中において、生産性がないとみなされているのかもしれないと思いました。

人を育てたり、人をケアするということは、人が生きるうえで大切なものなのに、

この社会の中では、賃金という価値に当てはめると、低くなってしまうということに、複雑な思いをもちます。

社会構造の問題

男女平等のイメージが強い北欧ですが、そこでもやはりどうしても、

妻はフルタイムではないという現状、男性側の仕事は優遇されている現状があると書かれていました。

そして、福祉が充実している北欧、それは高い税金があり、

それを収めるためには、共働きしなければならに現実があるということも書かれていました。

日本では、ノルウェーの良い部分を聞かされることが多いですが、

うらやましく思うような国であっても、まだ根深くジェンダーの問題があるのだと知りました。

やはりこのような問題はすぐには変えられないですし、自分自身男女平等でと思っていても、

気が付かないところでそうではない発言などをしている部分も多くあるように思います。

だからこそ、意識して、発言していかなければならないのだと改めて感じました。

私が思ったこと

著者の言葉で私が時に印象的たっだのは

「私たちの日常は外の世界と結びついている。

そしてこの世界では市場が社会の問題の大半を解決できると信じられている・・一部省略・・

これが私達が家庭と仕事の両立に難しさを感じている大きな要因だというのが私の意見だ」

という部分です。

社会と家庭という部分を考えていく中で、いつも何か上手くかみ合わないなと思うことが多くありました。

社会と家庭の方向性のベクトルがどうも違う方向に向いているような感じです。

それを上手く言語化してもらったのが、著者の言葉のような気がします。

日常というのがどこかすっぽりと抜け落ちて、社会が回っている。

日常と社会はどこか別のもののように感じられます。でもこれって、何か違う気がします。

上記の問題とあげた事も、社会と日常がリンクすればまた違う解決策が見出せるのかもしれないと思いました。

でもそれが何かは今のところ分かりません。

ですが少なくとも私ができることは、

問題について、自分なりに考え続ける事

自分なりに意見を持つ事

なのかなと思いました。

私視点の偏りのある話になってしまったかもしれません。

ご指摘などありましたら、していただければと思います。

 

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