教育の多様性から得られた考え方

前回(下のリンク参照)、今の教育の方法はプロイセンモデルという教育体制で、

産業革命に合わせ一律の知識を一律に教える教育体制であったということがわかりました。

しかし、現代は産業革命とは、大きく変換した社会であり、それに伴って、

教育も大きく変えていくべきではないかと考えました。

教育の疑問~今の教育のあり方の起源とは~
私は今まで学校の教育や在り方について、(同じ教室に、同じ学年の子が集められ、 先生から同じ内容の勉強を教えてもらうというスタイル。) 何の疑問も持たずに生きてきました。 私自身、子供の時も学校の教育やあり方について、特に違...

その答えになるが、前回も紹介しました、「子供が教育を選ぶ時代へ 野本響子 集英社新書」でした。

私が思っていた教育を選ぶは、

子供が教育を選ぶ、なんて考えてもみませんでした。

そんな時代がくるの?!っと題名だけでも衝撃を受けました。

”学校を選ぶ”というのは、私が学生時代にもありました。

それは、「お受験」という形で、中学校を受験するというものです。

もしくは自分の将来を少し考え始めて、高校でどこにしようかと選ぶくらいのものです。

私の周りの多くの人が、公立の小学校、中学校にいくというのが一般的でした。

幼稚園、保育園も、選ぶ等という概念はなく、近くにあるところに通うといった感じでした。

そんな感じですので、教育を選ぶという概念が全くありませんでした。

本から知ったいろんな選択

本を読んでいくと、教育といってもいろんなスタイルがあるのだということを知りました。

はじめに、少しこの本の著者である野本さんの環境について、さわりだけ書いておきます。

野本さん一家はマレーシア在住の方です。お子さんが一人いらっしゃるようです。

マレーシアにいかれたきっかけは、マレーシアの友人の影響があったようです。

それと、子供さんが、日本の公立小学校に馴染めないということだったようです。

そうしてマレーシアに行くと、何よりも驚かれたことが、教育の多様性だと書かれています。

私が思っている学校の選択ではなく、教育の多様性!

教育にそのような多様性があることを、私はこれまで意識したことがなかったです。

教育一つ見ても、多様性があるのだと気が付きました。

では具体的にどのような事なのかというと

教育には「選択肢」があるということ

転校する事が容易であるということ

学校にいかずに学べる流れが確立していること

ということです。

教育のには「選択肢」があるということですが、

同書の目次から抜粋すると

1 国に準じた公立学校と私立学校

2 各方式のインターナショナルスクール

3 オルタナティブ・スクールとホームスクール

とありました。

一番驚いたことは、学校を簡単に転校できるということに驚きました。

私の転校のイメージでは、自分に多少合わなくても転校をするということはないように思います。

むしろ子供の方が学校に合わせていくような形に見えるように思います。

また転校が非常に大きなもののように感じているというところもあります。

しかし、マレーシアだと、自分に合わなければ転校するのも容易だそうですし、

自分がやりたいことがあるということで、学校に行かずに自分で学ぶということもあるようです。

それは、学校に行かずにも学べる流れが確立しているから出来るということなのかもしれません。

このようにマレーシアにはいろいろな教育手法があるので、興味や関心・年齢に応じて教育を選べるのです。

と同書に書かれていました。

日本も徐々にそのような流れには来ているようで、

少しずつ教育の改革が起こっているようです。

良い面だけではない

本書では、実際に学校を4回転校した方の例、

選んだ学校がたまたまあっていた例が書かれてありました。

この事から感じたのは、選択肢が多い分、それによって悩むことも増えてくるということ。

学校選びも運のようなものがあるということです。

4回転校して子供にフィットする学校がある事もあれば、たまたま一回でフィットする事もある。

全部が全部自分にあう学校はないとも思います。

またそれに伴い発生する費用もあると思います。

何事もそうだと思いますが、選択の自由がある分、いろいろなことを積極的に行動する

必要もあるということも理解しておかなければならないのだと思いました。

私にとって良い収穫は

私自身は、私の娘が公立の小学校を転校したいとか、

海外の学校に行かせたいということは全くありません。

子ども自身も今の学校のスタイルに疑問を抱いたりとか嫌がっている事もありません。

ですが、マレーシアのような教育の多様性を知ることができて3つの収穫を得ました。

1 もしも、現状の環境では自分らしさが出なくても、別の方法がある
ということを知れ、その事がお守りのような、心強さをあたえてくれた。
2 子供のころから、選択をするということに慣れていれば、自分の道は一本道じゃない、
3 私の固執した価値観を和らげてくれた

3 私の固執した価値観を和らげてくれたを少し詳しく説明すると

例えば、1年生で習ったことは一年生で理解出来て当たり前、

授業についていけてあたりまえだと、なんとなく思っている私がいました。

しかし、マレーシアの教育の多様性を知り、学校に合わせるのではなく

子どもにとってフィットできる環境があるんだ、ということを知れたことによって

私の変な価値観が和らげられたように思います。

そして変に娘に勉強を押し付けることも減るような気もします。

とはいえ現状、日本の今のやり方では、やはり教えられたことを

しっかりマスターしないと授業についていけなくなってしまいます。

それにその事が理由で学校、勉強が楽しくなくなるかもしれません。

(そのようになったら、新しい道を考える事も必要になるでしょう)

ですのでそのあたりはうまくかじ取りをとりながら進めていく必要があるのかなとも思います。

少しでも子どもにとって、心地の良いスタイルを模索していく必要があると思います。

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